久住山~360度の展望が広がる九重山塊の盟主~ 


標高
久住山 1,786.8m
山域
九州
登山日
2010年3月16日(火)
歩程
合計 5:15
歩行距離
8.9km
標高差
440m
累積標高差
+552m、-552m
登山口
牧ノ戸峠mapon
交通機関
 九州横断道路大野ICから49km
登山コース
牧ノ戸峠~沓掛山~避難小屋~久住山(往路を戻る)
コースmap
久住山 牧ノ戸峠コース

 

山行の記録

 コースタイム詳細

牧ノ戸峠-(2h20m)-1,700m付近-(0h20m)-避難小屋-(0h35m)-久住山-(2h00m)-牧ノ戸峠

 

 牧ノ戸峠~久住山(往復)

九重山として日本百名山にも選ばれたこの山は久住山、大船山、星生山などの山々からなる広大な山域で、ミヤマキリシマの咲く山としても知られています。最高峰は九州の最高峰である中岳に譲るとしても九重連山の盟主としてたくさんのハイカーを集めるところです。

たどり着いた牧ノ戸峠の広い駐車場には車が数台。まだミヤマキリシマの時期には早いこともあり売店はもちろんトイレの扉も閉まったままでした。

駐車場の先からコンクリートで舗装された遊歩道のような道が始まります。背丈の低い林の中を真っすぐに登って行く道は歩き始めのこともあるのか、なかなか疲れる登りです。視界が開けるとともに青空も開け、目の前には三俣山、振り返ると黒岩山がそびえていました。

牧ノ戸峠の駐車場
登山口からは舗装された道が
沓掛山から眺める縦走路
扇ヶ鼻への分岐点

強い風が吹き付ける中たどり着いたところは沓掛山の肩です。展望台となっている広場からは目の前に三俣山、その右手には星生山が大きな山肌を広げていました。

沓掛山は小さな岩場で梯子なども整備されています。ここを越えると心地よい尾根歩きが始まります。右手にそびえる山は扇ヶ鼻、もう暫くすると斜面をピンクに染めミヤマキリシマが群生地するところと言います。

西千里ヶ浜と星生山
星生先を見上げながら岩場を越えると避難小屋

扇ヶ鼻への道を右に分けると西千里ヶ浜です。星生山と扇ヶ鼻に囲まれた湿地帯で、小さなケルんが積まれていました。

小さな露岩帯を越えると久住山の三角錐の頂がその姿を見せてくれます。目の前は避難小屋の建つ窪地です。ここは久住別れと言われるところで、左手は北千里ヶ浜へ下って行く道が分かれていました。


山名表示 ※クリックすると山名を表示・非表示します。
久住別れから眺める北千里ヶ浜と三俣山
登山道から見上げる久住山
北千里ヶ浜と三俣山

登山道は火山礫に覆われた道を緩やかに登って行きます。付近はこけももの群生地と言いますがこの時期は草木の芽ぶきも始まっていません。振り返る北千里ヶ浜は星生山と三俣山、中岳に囲まれた窪地で、安達太良山の沼ノ平を思い出させるような景色が広がっています。火山灰に覆われた白い山肌は硫黄山。1995年に水蒸気爆発をしたという噴火口からは今も白い噴煙を上げていました。

左手に空池と言われる大きな噴火口跡を眺めながら火山礫の斜面を登って行きます。高度を上げるに従い空を駆け抜ける雲の流れも速い激しい風が吹き付けきました。山頂は目の前ですが登るのも厳しくなってきます。山頂から下ってきたお婆さんも登頂を諦めてきたと言っていました。仕方なくひとまず避難小屋まで下ることにしました。

山頂直下の露岩帯
久住山の山頂
久住山の山頂から眺める天狗ヶ城と中岳、大船山

山名表示 ※クリックすると山名を表示・非表示します。
久住山の山頂から眺める天狗ヶ城と中岳、大船山

避難小屋で昼食をしながら一休みすると風も幾分穏やかになってきました。再び火山礫の斜面を登って行きます。登山道は稜線を巻くように露岩に覆われた稜線を登って行きます。

たどり着いた山頂からはさえぎる物のない展望が広がっています。目の前には北千里ヶ浜と三俣岳、その左には天狗ヶ城から中岳、大船山へと続く九重の山々が続いていました。「四面山なる坊がつる・・」と謡われた坊がつるは中岳の奥。中岳の山懐に抱かれた法華院温泉に一泊すると充実した山行ができるようです。ミヤマキリシマの咲く6月の初めころにこの山を訪れてみるのも良いかも知れません。

噴煙を上げる硫黄山と三俣山
下山路の先に沓掛山
黒岩山の先に涌蓋山

帰りは車を停めた牧ノ戸峠に戻ることにします。途中、星生山や扇ヶ鼻へ向かうことのできるようですがミヤマキリシマの咲く時期に再訪することを期待して先を急ぐことにしました。

牧ノ戸峠には山歩きナビの案内が置かれていました。携帯電話のQRコードやGPSを利用して現在位置を把握したりルートを記録したりするもので、ホームページのリンクサイト山ドンでも同じような試みが行われています。まだ久住山周辺のみと言いますが70カ所ほどにQRコード付きの案内板があると言います。近い将来には山にもIT化の波が訪れるのかもしれません。

その他のコース・山行記録
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