丹沢表尾根(塔ノ岳)~菩提峠からアップダウンの続く明るい尾根道を~ 


標高
二ノ塔 1,120m、三ノ塔 1,204.8m、行者岳 1,209m、塔ノ岳 1,491m
山域
丹沢
登山日
2001年5月1日(火)
歩程
登り2:55、下り2:55、合計5:50
歩行距離
10.7km
標高差
731m
累積標高差
1,171m、-1,171m
登山口
菩提峠mapon
交通機関
 東名道秦野中井ICから17km
登山コース
菩提峠 -0:55→ 二ノ塔 -0:35→ 烏尾山 -0:20→ 行者岳 -0:20→ 書策小屋 -0:45→ 塔ノ岳 -0:50→ 書策小屋 -0:40→ 烏尾山 -0:30→ 三ノ塔 -0:20→ 二ノ塔 -0:35→ 菩提峠
コースmap
丹沢表尾根 登山コース

 

「私が百名山の一つに丹沢山を取りあげたのは、個々の峰でなく、全体としての立派さからである。・・・」と深田久弥が言うように、丹沢山塊は丹沢山を中心とし、蛭ガ岳、檜洞丸、塔ノ岳などの峰々が連なり、水無川や中津川、玄倉川などに刻まれた深い渓谷を持つ山域です。最高峰である蛭ヶ岳ですら標高1,700mに満たない中級山岳でありながら、変化に富む稜線や深く刻まれた沢は多くのハイカーを魅了してきた山です。

今回登る塔ノ岳は丹沢表尾根といわれる主稜線上の頂で、東丹沢のハイライトコースの一つです。子供たちが小さかった頃、ヤビツ峠から一度、大倉側から一度、この山頂を目指したことがありました。登山口の一つである大倉から塔ノ岳の山頂までは高低差でおよそ1,100m。バカ尾根といわれる赤土が露出した長い登りに汗を流した記憶が残っています。

山行の記録

 二ノ塔~三ノ塔~烏尾山

菩提峠からの登山道はヒノキの林の中に続く仕事道のようで、真っ直ぐに二ノ塔に向かい登って行きます。右手の雑木林の中には日本武尊の足跡。日本武尊の伝説は船橋や顔振り峠など、かなり彼方此方に伝えられていますが、ここもそのような語り伝えのひとつでしょう。やがて傾斜が緩やかになってくると二ノ塔の山頂です。山頂には大きな山荘が建っていました。明るく晴れ渡った青空の下には雲海が広がり、その上に白く雪を被った富士山が霞んでいました。

二ノ塔からは赤土の急坂を下って行きます。鞍部から登り返すと三ノ塔です。正面にはこれから登る塔ノ岳とそれから連なる主稜線上の峰々。雲海から立ち上げるように続くその眺めはなかなか素晴らしいものです。

三ノ塔からはふたたび急坂を鞍部へと下って行きます。尾根道の常とはいいながら、アップダウンの多い稜線です。明るい稜線はようやく芽吹きの時期を迎えたようで、山肌の彼方此方にはピンクのトウゴクミツバツツジ、白い花はミネザクラでしょうか。道端にはスミレの花が咲き乱れています。鞍部から登り返した頂は烏尾山です。

雲海の上に富士山が浮かんでいます
雲海から頭を持ち上げる丹沢の稜線
明るい表尾根の稜線
登山道にはミツバツツジの花

 烏尾山~行者岳~新大日~塔ノ岳山頂

烏尾山からは、ふたたび明るい尾根道に汗を流すこととします。小さなコブをいくつか超えると行者岳の岩峰です。 行者岳からの下りには小さな鎖場が2ヶ所ありました。ここからは正面にそびえる新大日のピークに向かって明るい尾根道を登って行きます。小さな書策小屋を左手に見ながら尾根道を登って行くとほどなく新大日です。ここからは傾斜も幾分緩やかになってきます。やがて右手から長尾根を登ってくる道を合わせると木ノ又大日。ここから小さな登りに一汗を流すと大きな尊仏山荘の建つ塔ノ岳山頂です。

山頂からの展望はなかなか素晴らしいものです。正面には不動ノ峰とそれから連なる檜洞丸の峰々。左手には金冷シと鍋割山に向かう稜線が続いています。遠く霞む雲海の上にはぽっかりと富士山が浮かんでいました。

たどり着いた塔ノ岳の山頂
金冷シから鍋割山への稜線
正面にそびえる丹沢山と蛭ガ岳
まだ富士山が浮かんでいます

 塔ノ岳~菩提峠

山頂で昼食の後、車を停めた菩提峠へ戻ることとします。まだたくさんのハイカーが山頂を目指して登ってきました。晴れているものの午前中は雲海の上に浮かんでいた富士山は、すっかり春霞みの中に溶け込んでいます。書策小屋、烏尾山で小休止を繰り返したのち三ノ塔の鞍部へ。ここからは赤土の急な登りが待っています。歩行時間もすでに5時間近く、疲れ始めた足にはなかなか苦しい登りです。

三ノ塔で小休止の後、最後の頂である二ノ塔へ。あとは菩提峠に向かい雑木林の中を下って行くだけです。

その他のコース・山行記録
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