星尾峠から荒船山~上州の山並みに浮かぶ大船のような個性的な山~ 


標高
荒船山 1,356m
山域
北関東
登山日
1991年6月15日(土)
歩程
合計 4:50
歩行距離
14.1km
標高差
505m
累積標高差
580m、-1,053m
登山口
初谷バス停mapon
交通機関
 JR小海線中込駅、 千曲バス
登山コース
初谷バス停 -1:05→ 荒船不動尊 -0:30→ 星尾峠 -0:40→ 艫岩(ともいわ) -2:00→ 三ツ瀬 -0:35→ 横間バス停
コースmap
荒船山 荒船不動コース

 

長野県と群馬県の県境に位置する荒船山は、上州側から眺めると京塚山を舳先に、切り立った艫岩を艫に見立て、雲海に浮かぶ大きな船の形を連想することができる山です。上州周辺の山から眺めると、その特徴のある姿は、累々と連なる山並みに中にあっても、でもひと目でそれと判るほど個性的な山です。

上諏訪行きの夜行列車で小淵沢へ。この夜行列車は何時もたくさんのハイカーで込み合っています。黒のシャツを着た明治大学のパーティ、黄色のシャツを着たのは早稲田、グリーン色のシャツはどこの大学でしょうか。今日は大学生の団体列車に紛れ込んだようです。ウトウトとしているうちに、朝まだ明けやらぬ小淵沢の駅に到着しました。ここからは小海線の始発電車で中込へと向かういます。途中、信濃川上では金峰山へ向かうパーティを下ろした列車はのどかな田園風景の続く千曲川に沿ってゆっくりと進んで行きます。たどり着いた中込の駅は、さっぱりとした地方都市の雰囲気のする町です。駅前のバス停で始発の初谷行きの千曲バスを待ちました。終点の初谷までおよそ30分の道程です。

山行の記録

 初谷~荒船不動尊~星尾峠~艫岩

たどり着いた艫岩は霧の中です

初谷からはアスファルトの舗装道路をゆっくりと登りはじめます。内山大橋の下をくぐると正面には兜のような形をした兜岩山。その左手には御岳の尖った岩峰がそびえています。館ケ沢の開拓地から道は砂利の林道に変わります。たどり着いた荒船不動尊は、暗い雑木林の中にひっそりと建つ古い社で、皇太子殿下が登山したと言う記念碑が建っていました。ここには老夫婦が住んでいるようで、宿泊のできる宿坊があるようです今日は人の姿も見えません。暗い林の中をしばらくたどると小さな沢を渡ります。

ここからは雑木林の中を緩く登り始めます。しばらく登ると暗い切り通しの星尾峠にたどり着きました。右手の道は御岳、兜岩山を経て田口峠に下る道。まっすぐ南へ進むと大上、星尾の集落を通り羽沢のバス停へと下る道。左手には目指す荒船山へ向かう道が通っています。

星尾峠からは左手の道を荒船山へと登って行きます。しばらく階段を登るとそこはすでに荒船山の一角。最高点のある京塚山は右手の道をたどるようですが、今日はまっすぐ艫岩の展望台に向かうこととします。艫岩への道は笹の中をたどる平坦な道で、真っ赤な花を付けたツツジの花が目を楽しませてくれます。やがて目の前に東屋が見えてくるとそこは艫岩の大絶壁の上。しかしあたりは舞い上がる霧に包まれ何も見えません。仕方なく岩壁の上のベンチでコッヘルを出し昼食としました。

登山道から見上げる荒船山の岩峰

昼食の最中、少しずつ霧が晴れ上がり、断崖の向うに展望が開けてくれます。正面左手には内山峠とこれから続く国道254号線がつづら折れとなって下っています。正面の台地の上に見えるのは神津牧場。その左手は物見山です。晴れた日には遠く浅間山を望むこともできると言いますが今日は白い霞みの中です。

 艫岩~下仁田

艫岩からは三ツ瀬に下ることとします。東屋の左手から笹と樹林帯の中の急な坂道を下って行きます。左手を仰ぐと木々の間から艫岩の絶壁が天に向かって聳え立っていました。急な下りはあまり人が入っていないのか、かなり荒れています。時々ヤブの被っているところもあり、上州の山の深さを感じさせてくれます。いくらか傾斜が緩くなってくると、右手に毛無岩、物語山、振り返ると山頂を雲に隠した荒船山が見えていました。やがて左手の沢へ下る道をしばらくたどると、相沢の集落へとたどり着きました。相沢の集落からバス停のある三ツ瀬まではおよそ30分の車道歩きです。

その他のコース・山行記録
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